レンタルサーバー選びの基準として、サーバーのスペックはとても気になると思います。
高速なCPUを搭載しているサーバーや大量のメモリを搭載しているサーバーの方が高速に処理できるので、WordPressも快適に動作して応答速度も上がりそうです。
確かにレンタルサーバーもサーバースペックを売りにしている会社が多いので、どうしてもサーバースペックは気になります。
しかし、わたしの経験ではサーバースペックは必ずしも高速である必要はないと思っています。それよりもランニングコストを低く抑えるために月額費用の安いレンタルサーバーや何かトラブルが発生した際に迅速な対応を期待できるサポートが重要です。
もちろん、応答速度が高速な方が良いに決まっています。
そこで、今回はサーバースペックが低くても良いと言い切る理由について解説したいと思います。
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固定費(月額費用)は抑えよう
レンタルサーバーを借りてブログやWEBサイトを公開する目的が何にせよ月額費用を低く抑える必要があります。特に商用サイトやアフィリエイトなど収益に直結するサイトを公開する場合は毎月の支出となり利益に直結します。
しかも毎月必ず支払わなければならない固定費となりますから、収益化前のサイトでは特に月額費用を低く抑える事は重要です。
月額1000円程度ならば問題になりそうもありませんが、高いスペックを求めると月額費用はどんどん高くなっていきますので注意が必要です。
サーバースペックが高くても限界がある
どんなにサーバースペックを上げてもWEBサイトの応答速度には限界があります。
しかも、月額数百円のレンタルサーバーと月額数万円のレンタルサーバーで劇的に応答速度が変わるかと言うと、実は大差はありません。
サーバースペックが高く高額なレンタルサーバーはアップリンクで太い回線を利用しているので高速ですし大量のアクセスがあっても応答速度を落とすことなく処理できるのは事実です。ただし、それも限界があって本当にアクセス速度を上げたり負荷性能を上げるにはスケールアウト(サーバー台数を増やす)する必要があるので一般ユーザーには非現実的です。
つまり、一般ユーザーがレンタルできる価格(数万円程度)のレンタルサーバーは安いレンタルサーバーに比べれば悪くないのですが、実態はそれほど差がないというのが現実です。
Cloudflareを利用してサーバースペックの低さを補う
それではサーバースペックの低さはどのようにして補えば良いのでしょうか?その答えはCloudflareです。
CloudflareはCDNサービスのひとつです。
CDNというのは世界中にサーバーを配置してアクセス元に応じて適切な(近い)エッジサーバーが応答します。CSSやJavaScript、画像、HTMLなどの静的コンテンツについてはエッジサーバー側にキャッシュがあればレンタルサーバーにはアクセスする事なくキャッシュを返します。そのため応答速度が上がりサーバーの負荷も減らすことが可能です。
しかもCloudflareにはWAF機能があるのでハッキングなどの被害を全てではないにしても未然に防ぎます。
Cloudflareがどれくらいすごいのかというと、たとえばDDoSアタックによる攻撃を受けても大規模な攻撃出ない限り耐えられます。つまり月額数万~数十万円くらいするレンタルサーバーや専用サーバーでも耐えられないレベルのアクセスが発生してもCloudflareなら高速に応答します。
そして、これが完全に無料で利用できるという点が素晴らしいと言えるでしょう。
Cloudflareは誰でも簡単に無料で始められる
Cloudflareを使い始めるのは難しそうに聞こえるかも知れませんが、大丈夫です。誰でも簡単に利用できます。
わたしは初心者の方こそCloudflareを有効に利用して欲しいと思います。
実際にどのようにしてCloudflareを使い始めるのか解説した記事があるので、参考にしてみてください。
WordPressを利用している場合はAPOで大幅にパフォーマンスの向上が可能
もしもレンタルサーバーでWordPressを利用している場合、CloudflareのAPOを利用できます。これは月額5ドルと有料なのですが、動的なWordPressサイトを静的サイトのようにキャシュしエッジサーバーが応答します。これにより従来は難しかったWordPressの高速化が可能となります。
APOを利用する場合、エンドユーザーのリクエストがオリジンサーバー(WordPress)に到達することがありません。エッジサーバー側で処理するので貧弱なレンタルサーバーでも高速なサイトを構築でき、しかもアクセスが集中してもオリジンサーバーには何の影響もありません。
どれくらいパフォーマンスが改善されるのかについてはAPOの解説記事で詳しく書いているので参考にしてみてください。
レンタルサーバーで価格の高いプランを選択するよりも安いプランのレンタルサーバー+APOの方が高速かつ負荷性能も上がります。
一番大事なのはランニングコストの低さとサポート体制
ここまで解説したとおり、サーバーの応答速度はCloudflareを使えば無料で高速化できます。
そうなると見えてくるのが本当に重要なレンタルサーバーの選択基準です。最初に書いた通り、レンタルサーバーで重要なのは固定費の削減と手厚いサポート体制です。
わたしの経験から言うと、レンタルサーバーの性能は月額1000円程度のもので十分過ぎるくらいです。ですから、レンタルサーバーは月額1000円前後の中からサポート体制が手厚い会社を選ぶべきです。
特に初心者の方はサポート体制が重要が重要です。サーバーにアクセスできない、WordPressがインストールできない、独自ドメインでアクセスできない、そういったよくあるトラブルを自力で解決すると時間ばかり過ぎてしまいますから、そういう時はサポートに頼った方が早く確実にトラブルが解決します。
サポートはチャットサポートを提供している会社がおすすめです。
というのもメールの場合は応答が遅い場合が多く電話サポートは口頭でのやり取りだけでは解決できない場合が多いためです。チャットであればリアルタイムにやり取りできるので、すぐにトラブルを解決したい場合は非常に役に立ちます。
チャットサポートに対応しているレンタルサーバーを以下のとおり表にまとめましたので、参考にしてみてください。
レンタルサーバー | チャットサポート対応時間 |
ロリポップ! | 平日: 9:30〜13:00 14:00〜17:30 |
さくらのレンタルサーバ | 24時間365日 |
カラフルボックス | 平日: 9:30〜12:00 13:00〜17:30 |
エックスサーバー | 平日: 10:00〜18:00 |
この表を見ると、各社が平日日中対の対応が多い中、さくらのレンタルサーバだけは24時間365日対応しており素晴らしいと言えます。さくらのレンタルサーバは初心者の方からの評価も高いので、これからレンタルサーバー借りるのであればおすすめできるレンタルサーバーと言えます。
しかもさくらのレンタルサーバは価格も手頃です。
プラン | スタンダード |
費用 | 425円(36ヶ月契約の場合) 524円(1ヶ月契約の場合) |
初期費用 | 0円 |
無料お試し期間 | 2週間 |
vCPU/メモリ | 非公開 |
ストレージ | 300GB |
データベース | 50個 |
まとめ
ブログやWEBサイトの表示速度や応答速度を気にするのであればCloudflareを有効活用してください。大抵は高額なプランのレンタルサーバーサーバーよりも良い結果になります。
WordPressで運営している場合は高額なレンタルサーバーよりも安いレンタルサーバー+APOで運営した方が速度が速くアクセス殺到時の負荷性能も高くなります。
何度も書きますがレンタルサーバーは固定費とサポート体制、これが重要なので適切な価格帯のレンタルサーバーでサイト運営を始めてみてはいかがでしょうか。
おすすめのレンタルサーバーや選び方を解説した記事もあるので、是非参考にしてみてください。